【スメルハラスメントとは】ワキガ当事者のニオイの不安と正しい対処法

2025年10月23日2025年10月24日

mameko

こんにちは。ブログ「ワキガ専科」の管理人まめこです。ワキガ歴３０年のベテラン当事者です。

「もしかして、自分が周りの人に不快な思いをさせているかも…？」

人知れずニオイの不安を抱えるすべての方へ。ワキガ（腋臭症）は、デリケートな体質の問題であると同時に、今やスメルハラスメント（スメハラ）という社会的な問題と隣り合わせになっています。

責めるためではありません。この不安を解消し、誰もが後ろめたさを感じずに生活できるための正しい知識と対処法を知ることが、最も大切な一歩です。

ちょっと今回は、テーマが重くて辛いかも。

スメルハラスメントとは、ニオイによって他者に不快感や健康被害を与え、人間関係や仕事に支障をきたす行為を指します。

ニオイの感じ方は非常に主観的で、当事者には悪意がないことがほとんどです。しかし、その無自覚なニオイが、職場の雰囲気や生産性を著しく悪化させてしまうのです。

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特に日本人は、清潔で匂いに敏感な人が多いと言われています。

スメハラは、体臭だけが原因ではありません。ニオイが「過剰」あるいは「不快」であると感じられれば、すべてスメハラのリスクをはらみます。

ニオイの種類	代表的な例	影響と問題点
体臭系	ワキガ、汗臭、加齢臭、口臭、足のニオイ	慣れによる本人の無自覚が深刻な問題に。
外部起因系	香水・柔軟剤の「香害」、タバコ臭、ペット臭	「過剰なつけすぎ」や「ニオイが染み付いた状態」がハラスメントに。

この中でも、遺伝や体質が深く関わり、当事者の悩みが根深いのが「ワキガ」です。

ワキガのニオイは「玉ねぎ」「カレースパイス」「酸っぱい」などと表現されますが、ニオイが強くなるほど、当事者にはそのニオイが分かりづらくなります。

私たちは常に自分のニオイを嗅いでいるため、脳がニオイに慣れてしまい、「もう大丈夫だろう」という錯覚を起こします。これが嗅覚疲労です。

ワキガ当事者が苦しむ一方で、職場でワキガ臭に晒される人もまた、深刻なストレスを抱えています。

この問題の根源は、「誰にも指摘できない」という社会的な構造にあります。被害者のSOSを無視せず、当事者が自ら解決に動くことこそが、最も優しい解決策なのかもしれません。

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SNSなどで見かける、ワキガ体質の人への「スメハラ」コメントには心がえぐられる想いです。でも一方でワキガの臭いで不快な思いをせざるを得ない方も辛いですよね・・

ワキガの人がスメルハラスメントの不安を解消する正しい対処法

ニオイの不安を断ち切るために、まずすべきことは「自分のニオイが本当に周りに迷惑をかけるレベルなのか」を客観的に知ることです。

自分がワキガかどうか知る方法はふたつ。医療機関で診断してもらう、またはワキガ診断サービスを使うという選択肢があります。

皮膚科・形成外科・美容クリニックでワキガかどうか診断してもらうことができます。

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ワキガ診断は、脇に挟んだティッシュを医師に嗅いでもらって診断してもらうという方法が一般的。ちょっと恥ずかしいですが、相手はプロなので心配いりません。

自分のニオイのレベルを誰にも知られず診断できるサービスとして、オドレート（odorate）のワキガ診断があります。

何が分かるのか？：専用Tシャツを１日着て過ごし、郵送するだけで、ニオイの原因となる物質（揮発性脂肪酸など）の量が科学的に測定されます。
安心を得るため: 客観的なデータに基づき、「人に気づかれるレベルか」が数値で分かります。「大丈夫だった」と自信を持つため、あるいは「対策が必要だ」と明確に行動を始めるための、最も確実な最初の一歩です。

自分のニオイのレベルが分かったら、あとは適切なケアを続けるだけです。

徹底的な殺菌: ワキガ臭は菌が原因。イソプロピルメチルフェノール（IPMP）などの殺菌成分を配合したデオドラントクリーム（医薬部外品）で、ニオイの元となる常在菌を徹底的に抑えましょう。
汗のコントロール: 汗腺を塞ぐ制汗成分（ACH、ミョウバンなど）で汗の分泌を抑えます。汗はニオイ菌の活動を活発化させる水分だからです。
清潔と生活改善:
- ワキを洗う際は、ゴシゴシ擦らず、殺菌作用のある石鹸で優しく洗う。
- 肉や乳製品など、動物性脂肪の多い食事を控えめにし、ニオイの元となる汗の成分を薄くする。